Googleが開発予定のクッキー代替技術FLoC(フロック)について解説しよう

Googleが開発予定のクッキー代替技術FLoC(フロック)について解説しよう

FloC=群衆理解とは何か?

パーソナライゼーションの終焉

Cookieに代わる新技術のニュースが飛び込んできた。

グーグルが「クッキー」代替技術、AIが利用者を分類https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFK0236A0S1A200C2000000/?unlock=1

広告配信において幅広く利用されているサードパーティクッキーの技術は、2022年までには打ち切られる。すでにAppleのSafariや、Firefoxなどのウェブブラウザーはクッキーの利用は受け付けられていないが、ウェブブラウザーで5割以上のシェアを占めるGoogle製のChromeが廃止となれば、これまでの広告配信のやり方が一変することになり、リタゲーティングと呼ばれる追跡広告も終焉を迎えることになる。

こうした追跡広告が難しくなってきた背景にはインターネット上におけるプライバシー問題の高まりがある。誰しも、踏んだ広告が延々と追いかけてきたら嫌がるであろう。しかし、こうしたパーソナライズ広告はROIが測りやすく、効果も一定出てきたことから、これまで「グレーな問題」として取り扱われてきた。この間、多くの事業者間でユーザーの行動データが裏で販売されている実態が浮き彫りになり、消費者にとって煙たがられる存在としてクローズアップされた。

ちょうどそれと同時期から、パーソナライゼーションの限界、というものが一部で叫ばれるようになった。CRMがトレンドになった2010年代始めのころから、デジタルマーケティングは「1to1マーケティング」の方向性を明確にし、誰が何を見たか、何を買ったかという事実データをもとに、関連商品をレコメンドしたりするやり方である。

このプライバシー問題の矛先は、こうしたCRMにも向けられることになる。いくらログインしてその情報を取得することは問題ないとはいえ、結局のところ自分の行動データが広告として利用されることには変わりはない。むしろ、そこが出発点になっている。

色々な問題を抱えた個人情報取り扱いに関する懸念が、いよいよ表面化し、GAFAが動き出したという格好である。

クッキー代替技術「FLoC」を分かりやすく解説

 

Googleは2022年までにはクッキーを廃止する意向であり、今現在、新たな代替技術の研究開発を行なっている。そこでようやく技術方針が固まってきたらしく、その代替技術として最有力なのがFLoC(フェデレーテッド・ラーニング・オブ・コホート)だ。ここでは「フロック」と名付ける(フロックという言葉が一般化したらぜひこのブログを初にしてほしい)。

フロック(FLoC)は、利用者の行動を「群」にまとめ、その束になった「群」を1つのIDとして紐付ける。そして、そのグループと同様の行動を行う人たちをその「群」として捉え、「あなたと同じ属性を持つ人たちは次にこんな物に興味がありますよ」という広告を配信する。簡単にいうとそんな仕組みだ。こういった仕組みを、人工知能の機械学習によって生成し、広告配信に生かすということだ。

この技術の重要な点は、プライバシー問題に強く配慮していることだ。これまでは利用者の様々な行動データ、IDなどがデバイスの外に持ち運ばれるような実態を持っていた。いくら個人情報が紐づいていないとはいえ、消費者からしたら「気持ちが悪いからやめてくれ」という判を押されたのである。このフロックにおいては、デバイス情報は外部に持ち出されない。デバイス上でAIが計算した「演算結果」だけが外部に吐き出される。

これを消費者目線で例えると、「私のデータが外部で活用されている」のではなく、「私のデータと外部のデータがマッチング」されているということになる。外部に流出しているというリスクを感じることがないため、実はこの違いは大きい。あとはこうした技術が、個人情報を流出させているというイメージを世論的にいかに払拭できるか、という心理的な部分が鍵を握るだろう。

awooの開発思想「群衆理解」はフロックを自社サイトに反映したもの

実はこうしたフロックのような連合学習コホート分析は、我々awooの人工知能によってすでに搭載されている。

宣伝にはなるが、宣伝すべきものなので紹介したい。

ポストクッキーの鍵を握る「群衆行動」

プライバシー問題は世界中で話題になっていて、実際に法規制も始まっている。有名なところだとヨーロッパ諸国で対応が始まっているGDPR(General Data Protection Regulation)、カルフォルニア州で施行されたCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)、さらにはApple社がiPhoneにおけるデバイス識別IDであるIDFAの使用制限など、もはや個人の行動は外部に持ち出されることにリスクさえ感じる。そこで、そうした懸念を解消する手立てとなるのが「群衆行動」だ。

これは、統計化という手法と同じだが、「同じような行動をとる人たちを一つの束にする」という方法である。これによって、パーソナライズではなくグルーピングによってプライバシー情報を払拭するというやり方だ。

群衆理解は「商品の特徴」から類推される

人の行動は、ある程度似たような行動をとる。例えば、あるTシャツを買ったとして、その人が次にランニング用のシューズを閲覧もしくは購入したとする。すると、この人は「ランニング用のグッズを探しているのではないか」という類推ができる。また、今度は違う人がそのTシャツをみたあと、「ランニング用の時計」を見ていたとする。こうして、「次に見る商品・次に買う商品」を統計的に判断して、「このTシャツを見ている人たちはランニング商品を探している」というコホートを生成していく。

このようにして、ユーザーの行動を分析していくと、「こういうニーズを持っているグループ」という風に分類される。これが「群衆理解」つまりフロック(FLoC)だ。人工知能の機械学習は、こうしたグルーピングに長けており、我々awooのAI技術は、この群衆理解という分析手法を自社ECサイトに取り入れた、アジア唯一のプロダクトであることを主張しておきたい。

購買動機の発掘。そこには大きな可能性が秘めている

上記のランニング用品の例のように、ユーザーが何を見て、次にどんな商品を手に取るか。こうした時系列のデータを蓄積していくことで、商品と商品の関連性ニーズが浮かび上がってくる。こうして、「群衆理解」のコホートグループが作られていく。

この群衆理解の束が重なっていくことで、消費者の「購買動機」という、新しい高次元のインサイトを得ることができるのだ。awooのAI研究所は、高次元の技術を通してこの購買動機予測に成功しており、精度は93%に達する。

パーソナライゼーションは限界を迎えつつある。なぜなら、そこには拡張性がないからだ。1to1を突き詰めた先に、何が待ち受けていたのか。それは、プライバシー問題への懸念の高まりという結論になった。

プライバシー問題を払拭するという大前提を考慮しながら、最適な広告配信をするにはどうすべきか。そこの答えが、これまで解説してきた「群衆理解」なのである。

人工知能は、この群衆コホートを作ることに成功し、高い精度で購買動機を推定することにも成功した。

2022年以降、このフロック(FLoC)という技術が、群衆理解という名の下に、当たり前の世界になっていると予言しよう。

Writer. awoo Japan 日本事業開発責任者 吉澤 和之

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